彼は自暴自棄になりそうな気持ちを理性で抑えていた。周りのホームレス達とは一線を引いていたかった。こんな生活をしているのだから求人とはほど遠い生活をしているのだけど、それでも彼は絶対に諦めたくなかったのだ。人間はその時点で終るのだ。それではいけない。このままで俺の人生が終るはずはないと信じている事で今は耐えられた。それをなくしてしまった時点で自分はきっと抜け殻になってしまうのだ。それは絶対に避けなければいけない。どんな事があってもそれだけは阻止しなければいけない。せめて郵便局の仕分けの仕事でもありつけたら年末年始を笑って過ごせる気がした。住所のない自分にとってはそれは高望みでしかなかった。それは一番自分がよく知っている。放棄する事は簡単だと思う。それを食い止める為みんな必死なのだ。そうなってしまったらただの生ける屍でしかない。仕事のありつきたい。それだけなのにどうしてこんな仕打ちを受けなければいけないのか。`